2009年初めての更新は、今年初めての自編作品、「左手のためのサラバンド」です。バッハのパルティータ 第1番 変ロ長調の、4曲目サラバンド。年末にバッハ好きのピアノ仲間が右手を痛めてしまったとのことで、左手だけで弾けるバッハの曲を探してました。左手用のバッハとしては有名どころではブラームス編曲のシャコンヌなどがありますが、ちょっと気安く取り組むには難しすぎるかもしれません。バッハの曲は複数の声部が絡み合う曲がほとんどのため、なかなか左手一本で弾くのは難しいですが、そんな中、今自分が練習中のパルティータ第1番のサラバンドが、ちょっと頑張れば左手だけで弾けそうな予感がしました。そこで取り組んでみたのが、今回の編曲作品です。一段譜に収めることにこだわり、指使いまで指定して作りました。

オリジナルの冒頭の楽譜はこうなっています。

Bach/ Sarabande from Partita No.1 BWV 825 (Original)
(Bach/ Sarabande from Partita No.1 BWV 825 (Original) )

ここを、主旋律はそのまま弾き、バスは主旋律の前打装飾音として扱うことで、左手だけの一段譜に編曲しました。それが以下の楽譜です。

Bach=Tanaka/ Sarabande for left hand only from BWV 825
(Bach=Tanaka/ Sarabande for left hand only from BWV 825)

実際に弾いてみると、それなりに音楽になります。前半はほとんどすべての音を拾うことに成功しましたが、後半は旋律を主張する声部が増え、特に21小節目以降はどう弾くべきか迷うところです。まずオリジナルの楽譜はこうなっています。

Bach/ Sarabande from Partita No.1 BWV 825 (Original)
(Bach/ Sarabande from Partita No.1 BWV 825 (Original) )

ここは、右手トリルの継続はあきらめ、最初の装飾音として印象付けることで、あとはバスに集中することにしました。トリル後の二旋律の絡み合いは、何とか片手で弾けました。

Bach=Tanaka/ Sarabande for left hand only from BWV 825
(Bach=Tanaka/ Sarabande for left hand only from BWV 825)

果たしてこの編曲が受け入れられるかどうか不安もありましたが、この楽譜を渡したところ喜んで下さり、実際に弾けるとも仰っていたので、自己満足だけに終わらずにとても嬉しかったです。

今回と同じアイデアで、イギリス組曲 第6番のサラバンドも弾けるかもしれません。

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