ヴィクトル・メルジャーノフ(Victor Merzhanov, 1919-2012)は、ロシアのピアニスト・音楽教師。長い間モスクワ音楽院の重鎮として君臨していました。
ショパンやリスト、スクリャービン、ラフマニノフなどの作品を演奏しレコードやCDをいくつか残しており、CDは Vista Vera などからリリースされています。
また、サムイル・フェインベルグの高弟で、フェインベルグの作品やバッハ編曲の録音なども残しています。そんなメルジャーノフが、自身で編曲したバッハのピアノ編曲楽譜を入手しました。
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収録曲は以下2曲。

* コラール前奏曲「最愛のイエス、われらここにあり」 BWV 731
* コラール「ただ神の摂理にまかすもの」と3つの前奏曲 BWV 690&691&642

コラール前奏曲「最愛のイエス、われらここにあり」 は比較的有名な、美しいコラール前奏曲。コーエン編などが有名ですが、比較すると重厚感のある編曲です。
Bach=Merzhanov/ Chrale Prelude BWV 731
コラール「ただ神の摂理にまかすもの」と3つの前奏曲は、まずはコラールを提示した後に、同コラールを元にしたバッハのコラール編曲3曲をコラール変奏曲のように3曲ならべています。第1番は BWV 690第2番は BWV 691第3番は BWV 642です。

どの編曲も、広い音域を無理なく使うように、バスを低音で奏でた後に左手を交差させて高音部にメロディーを補完するといったような、師であるフェインベルグを彷彿させる編曲テクニックが随所に見られます。
Bach=Merzhanov/ Chrale Prelude BWV 731