バッハの音楽の曲目データベース

編曲数: 22曲
■原曲情報
BWV 1068 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 ニ長調

■編曲一覧
BWV 編曲者 曲名 調性 楽譜 音源
BWV 1068 マルトゥッチ 3つの序曲 第3番 ニ長調 ニ長調
BWV 1068 レーガー 管弦楽組曲 第3番 ニ長調(連弾) ニ長調
BWV 1068/2 ジロティ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調
BWV 1068/2 プラド 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調
BWV 1068/2 ユチケヴィッチ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068/2 ヴィゴードスキー 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068/2 カツァリス 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068/2 ジョンソン 「G線上のアリア」(管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より) ニ長調 ×
BWV 1068/2 後藤 「G線上のアリア」(管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より) ニ長調 ×
BWV 1068/2 フレイ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068/4 ハインツェ 管弦楽組曲 第3番 より 「ブーレ」 ニ長調 ×
BWV 1068/2 シュタルク 管弦楽組曲 第3番 より 「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068/3 シュタルク 管弦楽組曲 第3番 より 「ガヴォット」 ニ長調 ×
BWV 1068/4 シュタルク 管弦楽組曲 第3番 より 「ブーレ」 ニ長調 ×
BWV 1068/5 シュタルク 管弦楽組曲 第3番 より 「ジーグ」 ニ長調 ×
BWV 1068 ストラダル 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 ニ長調 ×
BWV 1068 ラフ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 ニ長調 ×
BWV 1068/2 ルバック 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調 ×
BWV 1068 コリー 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 ニ長調 ×
BWV 1068 シュミット 管弦楽組曲 第3番 ニ長調(連弾) ニ長調 × ×
BWV 1068/2 バントック 管弦楽組曲 第3番 より 「アリア」 ハ長調 ×
BWV 1068/2 内藤 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 より「アリア」 ニ長調


■曲目・編曲内容解説

全体を通して非常に明るいニ長調で、管弦楽組曲の中でもとりわけ人気が高い曲です。規模の大きな序曲は威風堂々としており、 協奏曲風の楽想で独奏ヴァイオリンが活躍します。続く第2曲のエア(アリア)は、ヴァイオリン独奏のための編曲である 「G線上のアリア」として非常に有名ですが、静かに歩む通奏低音の上にヴァイオリンによる息の長い旋律が流れ、ヴァイオリンと ヴィオラによる内声部が加わることで何ともいえない心休まる響きが生まれます。これはバッハが書いた最も美しい旋律ではないでしょうか。 右の譜例はそのエアの冒頭部分です。続くガヴォット・ブーレでは輝かしく躍動感のある音楽に戻り、華やかなジーグで締めくくられます。 (Original)
(Original)


バッハ=ジョンソン/G線上のアリア
このアリアはあまりに美しく有名で、かつ音も多くないため、子供用の曲集や大人になってピアノを始めた方のために 編曲されたものが数多く存在します。さてこのジョンソン編は、Petersから出ていてそれらしい立派な表紙がついており、 子供用というわけではないと思いますが、右の譜例を見ればわかる通り非常にシンプルです。 上のオリジナルの楽譜と比較すると、音そのものはしっかりと拾っているのですが、ピアノでそのまま弾いてもどうも雰囲気が出ません。

バッハ=シロティ/アリア
ジョンソン編に対してこのシロティ編は、通奏低音をオクターブ化することによりピアノとしての響きの良さを上手く使っていると思います。 低音がオクターブになっていることだけでも、全く印象が違います。弾き比べてみればすぐにわかるかと思います。 さらに内声部は必要に応じて音の高さを変え、右手・左手の配分で弾き分けられるように編曲されており安らかなハーモニーがピアノで再現されます。 また音を持続させることができないピアノへの配慮で、冒頭の嬰ヘ音を2分音符で弾き直しています。 これはシロティの楽譜中の注釈でもはっきりとその意味がかかれており、なるほどその効果は十分にあると思います。
(Bach=Johnson)
(Bach=Johnson)
(Bach=Siloti)
(Bach=Siloti)
バッハ=マルトゥッチ
さて、第2曲ばかり取り上げてましたが、イタリアの音楽家・マルトゥッチは驚くべきことに序曲からジーグまで全曲を通して編曲しています。 右の譜例は第1曲の祝典序曲の冒頭部です。低音部のトレモロと中音部の和音、高音部の旋律と、うまく組み合わせて荘厳な響きを作り出しています。 全曲を通して和音を厚く用いており、ピアノで弾く組曲として非常に充実していると思います。いつか弾いてみたいものです。 ちなみにこのマルトゥッチ編の第2曲はいわゆる簡易編曲とは違い、シロティ編のようにピアノの響きに合わせた改変がされており、 非常に味わい深くなっております。 なおこの楽譜は絶版になってますが、ブライトコプフ社に直接連絡をすることで、 正規版のコピー製本として作成してもらえました。
(Bach=Martucci)
(Bach=Martucci)

作成日:2003/12/16
更新日:2004/03/06

blog記事 2008.04.27: 『音楽の玉手箱〜露西亜秘曲集〜』より

blog記事 2014.12.25:  管弦楽組曲のピアノ編曲版CD(全曲)
【凡例】
楽譜 ○:出版楽譜を所持、△:複写譜を所持、×:不所持
音源 ○:CD・LPを所持、△:非商用録音(アマチュアを含む)を所持、×:不所持


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