ブゾーニ/前奏曲とフーガ、フーガと装飾
「Preludio, fuga e fuga figurata」と題されたこの曲は、ブゾーニの曲集「若者のために」に含まれています。
上記和名は私が勝手に訳した名称で、ふさわしいかどうかは微妙です。
前奏曲とフーガはほとんどそのまま(一部、対旋律が付加されてます)なのですが、
原曲のフーガ終わりの手前で小休止し、突如前奏曲とフーガが同時に現れます(右の譜例の2小節目)。なるほど、音楽的には自然で、
かつ両方の音楽が織りなす音は色彩感を増します。コーダでは原曲のフーガと同じ音楽ですが、よりピアノらしい書法で
華やかに締めくくられます。
ブゾーニ版の平均律クラヴィーア曲集にはその曲をマスターするために数々の変奏や練習方法が譜例で掲載されていますが、
そこにもこの曲と同じアイデアで前奏曲とフーガを同時に弾くのも良い練習として掲載してあります。
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(Busoni/Preludio, fuga e fuga figurata)
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