バッハの音楽の曲目データベース

編曲数: 4曲
■原曲情報
BWV 997 パルティータ ハ短調 ハ短調

■編曲一覧
BWV 編曲者 曲名 調性 楽譜 音源
BWV 997 ペトリ パルティータ ハ短調 ハ短調
BWV 997 ファーガソン 組曲 ハ短調 ハ短調 ×
BWV 997 フランツ 組曲 ハ短調 ハ短調
BWV 997/3 レオンハルト サラバンド ハ短調(リュート組曲 ハ短調より) ハ短調 ×


■曲目・編曲内容解説

この曲は前奏曲とフーガの後に、サラバンド、ジーグ、ドゥーブル(ジーグの変奏)と続く、若干変則的な楽章構成による組曲です。 リュートまたはクラヴィーア用の楽曲とされてますが、資料として見つかっているのはクラヴィーア用と書いてあるそうです。 ひょっとしたらリュート用の原曲があってそのクラヴィーア用編曲が現在知られている形なのかもしれません。 良くイ短調に移調しギターで演奏されたりもします。 全曲を通して非常に美しく、大胆な音の選び方がされ、フーガは半音階主題による大規模なものです。 サラバンドでは情緒的なメロディーが奏でられ、続くジーグは付点リズムによりますが、 最後のドゥーブルではジーグの音楽を16分音符の連続で変奏し華やかに全曲を閉めくくります。

(Original)
Prelude from Partita c-moll for lute or keyboad (Original)
バッハ=ペトリ
上のオリジナル譜をピアノで弾いてみるとわかりますが、原曲がリュート用ということもあり、 ピアノで弾くにはどうしても音域が偏りすぎていたり、音の隙間が多すぎたりと感じてしまいます。 中音域にもう1声旋律が欲しいと思っていたところに、この編曲を見つけて感激しました。 この編曲では対旋律の追加、メロディー音域の変更、和音への音の追加、通奏低音のオクターブ化などによって、 演奏会用アレンジとなっています。
私は、この版で補間された音を全て弾く必要は無い(特に低音のオクターブ)と思っていますが、 加えられた対旋律は積極的に盛り込み、効果的な装飾音を加えることで、クラヴィーアのための 6つのパルティータ集 にも劣らない充実した音楽になると思います。
この楽譜は、Breitkopfから出版されているブゾーニ版バッハ全集の第23巻(EB 4323)に収められています。
(Bach=Petri/ Partita c-moll)
Bach=Petri/Prelude from Partita c-moll

バッハ=フランツ
上のペトリ編よりも、追加した旋律の数は多くなっていますが、過剰な印象は受けません。 ピアノで弾く場合に、オリジナルだと欠けている部分を補い、バランスを良くした編曲と言えます。
(Bach=Franz/ Suite c-moll)
Bach=Franz/Prelude from Suite c-moll
作成日:2005/03/07
更新日:2010/07/01
更新日:2013/07/23

blog記事 2010.07.01: Nebel: Bach Transcriptions For Piano
blog記事 2013.07.23: Alexander Ioheles plays Bach
【凡例】
楽譜 ○:出版楽譜を所持、△:複写譜を所持、×:不所持
音源 ○:CD・LPを所持、△:非商用録音(アマチュアを含む)を所持、×:不所持


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