面白い楽譜を入手しました。バッハのシャコンヌを、ヴァイオリン・ソロのオリジナル譜と、ピアノ編曲であるブラームス編ラフ編ブゾーニ編と小節単位で並べたもの。中身はロシア語ですが、表紙が中国語で書かれている冊子です。旧ソ連で出版されたものを中国でリプリント製本したものでしょうか。

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冒頭部分は以下のようになっています。上からオリジナル、ブラームス編、ラフ編、ブゾーニ編と並んでいます。冒頭は、ラフ編がオリジナルと同じ音域、ブラームス編とブゾーニ編では1オクターブ音域を下げています。

Transcriptions of Bach's Chaconne

違いがあるところでどこを切り出すかは、多すぎて悩ましいですが、二箇所例として挙げてみます。まずこちら。原曲とブラームス編は音域を下げたこととアーティキュレーション以外はほぼ同じ、ラフ編は対旋律を追加して二声に分割しています。それに対しブゾーニ編は低音オクターブ、マルカートでまったく違った趣を出しています。

Transcriptions of Bach's Chaconne

次にこちら。原曲は省略表記するとこうなりますが、ブラームス編のように演奏されることがほとんどでしょう。ラフは上行スケール、ブゾーニは重音トレモロのように演奏させます。このように編曲者によってどうピアノで表現するかが分かれるのはとても興味深いところです。

Transcriptions of Bach's Chaconne

ちなみに、このように複数の編曲を並べて出版された例として、トッカータとフーガ ニ短調 BWV565の編曲比較楽譜がありました。
これらの曲に限らず、複数の編曲を並べるまではしないにしても、オリジナルと並べてあるのは面白いだけでなく、編曲版を練習するときにも大いに役立つと思います。