カツァリス、サイの編曲譜到着

Schott社から新たに出版された二つの楽譜が届きました。シプリアン・カツァリス編曲のバディヌリーと、ファジル・サイ編曲の幻想曲とフーガ ト短調 BWV542です。
カツァリスのバディヌリー以前CD紹介したもので、リストの「超絶技巧」トランスクリプションの世界を彷彿させるアクロバティックな編曲です。
Bach=Katsaris/ Badinerie
(Bach=Katsaris/ Badinerie)
サイ編曲の幻想曲とフーガ ト短調 BWV542は、昨年の冬に演奏会で聴いた曲です。この楽譜には、強弱・緩急・細かい表現まで指定されています。
Bach=Say/ Fantasy and fugue g-moll BWV 542
(Bach=Say/ Fantasy and fugue g-moll BWV 542)
Schott社なので日本でも買えるようになると思いますが、di-arezzoとSheetMusicPlusでのリンクを書いておきます。
カツァリス編曲 バディヌリー
 →http://www.di-arezzo.jp/detail_notice.php?no_article=SCHOM03562

Badinerie Badinerie (Piano Solo). By Johann Sebastian Bach (1685-1750). Arranged by Cyprien Katsaris. Piano. Softcover. 12 pages. Schott Music #ED20615. Published by Schott Music (HL.49017736)
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サイ編曲 幻想曲とフーガ ト短調 BWV542
 →http://www.di-arezzo.jp/detail_notice.php?no_article=SCHOM00720

Fantasie and Fugue in G minor, BWV 542 Fantasie and Fugue in G minor, BWV 542 (The Virtuoso Piano Transcription Series, Vol. 15). By Johann Sebastian Bach (1685-1750). Arranged by Fazil Say. Piano. Softcover. 20 pages. Schott Music #ED20635. Published by Schott Music (HL.49017786)
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—-(ご参考)Amazonでの入手方法—-

Groschopp plays Busoni Transcriptions

先月、ブゾーニのピアノ編曲を集めた4枚組みのCD、「Groschopp plays Busoni Transcriptions」を入手しました。ピアニストはホルガー・グロショップ(Holger Groschopp)。過去に同レーベルからブゾーニ編曲集として1枚ずつリリースしてきたもので、最近になってVol.4まで揃ったためBOX化されたようです。
バッハをはじめモーツアルトやベートーヴェン、リスト等のブゾーニ編が収録されていますが、バッハの編曲モノの中でも有名曲に埋もれた、非常に珍しい曲目(おそらく世界初録音)がありましたのでここで紹介します。
以前blogで取り上げたブゾーニ版バッハ集のCDで書いたように、ブゾーニ版のバッハ平均律集は、バッハの音楽を学ぶための様々な練習用の変奏が掲載されていますが、このCDにはテクニック強化に特化した二つの変奏(練習曲)が収録されていました。まずは平均律第1巻、嬰ハ長調の前奏曲を元にした練習曲。
Bach=Busoni/ Etude [Technical Variants of Prelude No.3]
(Bach=Busoni/ Etude [Technical Variants of Prelude No.3])
もう一つは、平均律第1巻、変ロ長調の前奏曲を元にした練習曲です。
Bach=Busoni/ Etude [Technical Variants of Prelude No.21]
(Bach=Busoni/ Etude [Technical Variants of Prelude No.21])
その他でも、対位法的幻想曲聖アンの前奏曲とフーガでは現在流通しているバージョンとは違った、初稿譜をもとに演奏しているとのことで、興味深い内容です。
以上付録的な要素ばかりを紹介してきましたが、ブゾーニのピアノ編曲を総括的に網羅しているこのBOXは、ピアノ音楽愛好家にとって聴く価値のあるものだと思います。