他にも無数にいますが、以下には代表的な音楽家を私の独断と偏見で列挙しました。 今ここに書き漏れた音楽家についても、後に取り上げて解説したいと思っています。 詳細は編曲曲目データベース をご参照下さい。
言わずと知れたバッハ編曲の第一人者。演奏会の大トリでもよく弾かれる「シャコンヌ」 をはじめとし、「目覚めよと呼ばわる声あり」等のオルガンコラール、「聖アン」 などの「オルガン前奏曲とフーガ」や「トッカータとフーガニ短調」等、 原曲を尊重しつつも低音・高音域を効果的に活用し、魅力的なピアノ曲に仕上げてます。
その他にも、バッハオリジナルのクラヴィーア曲の楽譜を校訂しており、 ユニークなバッハの音楽解釈を展開しています。
バッハのオルガン曲のピアノ編曲としては有名な部類に入ると思います。 ト短調の幻想曲とフーガの他、6つのオルガン用前奏曲とフーガをピアノソロに編曲しています。 リストの他の編曲と異なり、新たな音・旋律を追加することはほとんどなく、原曲に忠実な編曲になっています。
古典の名手と言われたピアニストで、バッハの曲をいくつかピアノソロに編曲しています。 全音の楽譜でも手にはいるため、日本ではポピュラーな編曲と言えます。
女流ピアニストで、カンタータ第147番からのコラール「主よ、人の望みの喜びを」の編曲で有名です。 これも日本で全音ピースで手に入れることができます。
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番の中から前奏曲・ガヴォット・ジーグについて編曲が残されています。 わずか1曲だけとはいえ、非常に魅力的なピアノ曲に仕上がっており、 バッハの全ピアノ編曲の中でも代表的な1曲に挙げられます。
ピアノ音響を熟知した上で対位法を駆使した彼の編曲は色彩感に溢れています。 バッハの編曲はすべて無伴奏弦楽器曲ですが、どれも「響きの中にある見えない音」を拾い上げ、 素晴らしいピアノ作品に仕立て上げています。
ロシアで初めて平均律クラヴィーア曲集の全曲演奏・録音を果たした、 自他共に認めるバッハ弾きです。 数々のオルガンコラール、ホ短調前奏曲とフーガ「楔」、トリオソナタからのラルゴ等、素晴らしい ピアノソロ編曲を残しています。
ショパンの名手として知られるフリードマンですが、晩年にはバッハの編曲をいくつか残しました。 あのブランデンブルグ協奏曲第3番をピアノソロ用にしてしまったり、カンタータのコラールいくつかを 魅力的なピアノ曲に書き換えたりしています。
非常に多くの作曲家・ジャンルにわたって編曲しており、チャイコフスキーの「花のワルツ」 や数々のコンチェルトのハイライト部分をピアノソロに編曲しています。 そんなグレインジャーのバッハ編曲は、2台8手のための曲や、それをソロに再編曲したものがあり、 平均律の一部のフーガ、トッカータとフーガニ短調などがあります。
あのトッカータとフーガニ短調の重厚・派手な編曲で有名です。 いくつかのコラール小品もピアノソロに編曲しています。
リストやチャイコフスキーの弟子で、ラフマニノフの師として知られています。バッハの編曲も数多く残してますが、 G線上のアリアや、ギレリスが愛奏したロ短調前奏曲(原曲はW.フリードマンのための音楽帳の中にある前奏曲で、 平均律第1巻にも改訂版が収録されています)などが有名です。
ブランデンブルグ協奏曲や管弦楽組曲をそれぞれ全曲、ピアノ連弾用に編曲しています。 ピアノソロ用としても、数々のオルガンコラールやトッカータとフーガニ短調などが残されています。
動物の謝肉祭や派手なピアノコンチェルトで有名なサンサーンスですが、バッハの編曲も手がけています。
リストの弟子で、オルガン曲のピアノ編曲を残しており、特にハ短調パッサカリアの編曲で知られています。
ロシアの大作曲家であり著名な教育者であったカバレフスキーですが、 8つのオルガン小前奏曲とフーガ集と、トリオ・ソナタ ハ短調、トッカータとフーガニ短調「ドリア調」などの編曲があります。
20世紀初頭に活躍した演奏家兼作曲家で、ゴドフスキーの弟子の一人です。 ドビュッシーの音楽の権威だったと言われます。非常にたくさんの編曲を残しており、 そのほとんどがカンタータのなかの序曲やコラールです。
チェコのピアニストで、リストやブルックナーの弟子です。バッハの主要なオルガン曲すべてやブランデンブルク協奏曲の全曲など、おびただしい量のピアノ編曲を残しています。