カンタータ 第182番 「天の王よ、汝を迎えまつらん」 BWV 182 より 第1曲「ソナタ」
‘Sonata’ from Cantata No.182 “Himmelskönig, sei willkommen” BWV 182
私が完成させた4曲目の編曲作品です。2007年の秋ごろに思い立って作り始め、少し時間に余裕ができた今年の3月に完成させました。前作のカンタータ第106番のソナティナに続き、この原曲もリコーダーが活躍するほのぼのとした曲で、器楽のみの編成の楽曲です。このゆったりとした付点リズムには、イエスがロバに乗ってエルサレムに入城する歩みという情景描写があるようです。
さて、下の楽譜は私の編曲の冒頭部分です。バスのピッチカートは、ほとんどが10度のアルペッジョとして編曲しました。そこそこ手を大きく広げられる人でないと演奏難易度が増すかもしれません。また付点リズムの歩みは主に右手で演奏しますが、その中に聞こえてくる和声を少し付け足しています。ヴァイオリンとリコーダーの二つの旋律が絡み合う部分は、中音部を左右の手で分担します。アルペッジョの最高音が中音部のメロディーの一部を形成するので、メロディーラインを意識しやすいと思います。
(Bach=Tanaka/ Sonata from Cantata No.182 BWV 182)
以下は曲の後半~結尾部です。今回もピアノの高音部を使いました。私はリコーダーの高い音を聞くとピアノの高音部オクターブを連想するのです。結尾部は音こそ多いものの、フォルテにはせずに静かに、豊かな響きをイメージしました。
—-2016年6月30日追記—-
楽譜をSheet Music Plusで運営しているArrangeMeで、PDFで販売してもらうことになりました。(上記楽譜に若干の手直しを加えています)
‘Sonata’ from Cantata No.182 “Himmelskönig, sei willkommen” BWV 182