レオポルド・マネス編曲のバッハ

コダック社でレオポルド・ゴドフスキー Jr.と共にカラーフィルムを発明した一人として著名な、レオポルド・マネス(Leopold Mannes, 1899-1964)編曲のバッハの楽譜を入手したので紹介します。
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原曲は無伴奏ヴァイオリンパルティータ ホ長調のプレリュードです。この曲は複数の音楽家が編曲していますが、ラフマニノフによる編曲が最も有名でしょう。ラフマニノフ以外の編曲は、右手でヴァイオリンの原曲を奏でて左手でベースを補強する程度の編曲がほとんど。それに対してマネスの編曲は、まるでゴドフスキーの編曲のように音の隙間を対旋律や増幅された和音で埋め尽くしている編曲です。冒頭の譜面は以下のようになっています。
Bach=Mannes/ Prelude in E major
マネスは、歴史上では前述のように発明家としてより広く認知されていますが、音楽の才能もかなりありピアニスト・作曲家・音楽教師としても活躍しました。ゴドフスキーと編曲書法が似ていることや、ゴドフスキーJr.がヴァイオリニストでもあったことなどがこの編曲誕生のエピソードとして隠れていないかどうか勘ぐってしまいます(妄想です)。