ちょうど一年くらい前、the BachPodという記事を書きました。これはiPod Classic 120GB(現バージョンは160GB)にバッハの全曲が入っているという商品で、これに私の音源コレクションを追加して常に持ち歩いていました。
それが、今年の7月には巷で人気の iPhone 3GS を購入してしまいました。容量は32GBと、iPod Classicの120GBにはおよびませんが、もともとBachPodに入っていた全集分や主要なコレクションは格納できます。ということで、iPod機能はiPhoneに一本化することにしました。
さらにパワーアップしたのは、私が持っている楽譜コレクションのうち、PDFファイルになっているものをiPhoneに入れたことです。もちろんバッハの主要な作品(旧バッハ全集)はすべてあります。これらをGood Readerというアプリを使って閲覧します(サイズが大きいPDFでもストレス無くスムーズに見れます)。下の画面は、今日帰りの通勤電車の中で楽譜を見ながらシャコンヌを聴いているときのiPhoneの画面です。
もちろん全画面表示にすればもっと広くきれいに見れます。音楽を聴きながらでなければ、譜読みもできると思います。今度から、このホームページで紹介する譜例はこのiPhoneの画面キャプチャを使った方が早いかも知れません。
これでいつでもどこでも、バッハの楽譜を見ながらバッハの音楽を聴くということができるようになりました。かくして、私のiPhoneは「BachPhone」となったわけです。(電話としては使ってません)
月: 2009年10月
Schanz: Bach in der Klaviertranskription
もう一年くらい前の話ですが、アルトゥール・シャンツ博士(Dr. Arthur Schanz)が書いた「J. S. Bach in der Klaviertranskription」という本を購入しました。私にとって大変面白く、意義深い本だったので紹介したいと思います。
タイトルの通り、バッハのピアノ編曲についての本で、ドイツ語ですが、700ページにわたってジャンル別に解説・比較考察が述べられています。2000年のバッハ・イヤーに出版されたようです。BWV番号別の一覧、編曲者別の索引、譜例を交えた解説、などなど、まさに私がこのホームページでこつこつと編曲の紹介を書き溜めてきて、最終的に目指していたひとつの完成形がそこにありました。またその網羅度も相当高く、私がコレクションで持っているものはもちろん、存在は知っていたものの見たことが無かったような稀少なものも譜例付きで紹介されていました。ピアノソロ編曲、4手連弾、2台ピアノ、なども網羅。録音については述べられていませんでした。
私から見て唯一の難点は、全てドイツ語で書かれていること。そこでドイツ語が得意な音楽仲間のY氏の協力を得て、少しずつその内容を読み進めてきました。内容がわかってくると、同じ意見だったり若干違った意見だったりが見えて、ますます面白いです。協力ありがとうございます!
私の研究(収集)結果も、次のバッハ・イヤー(2035年か?!)までくらいの長いスパンの目標で、それが本になるのか、WikipediaやIMSLPの一部になるのか、どうかはまだまだわかりませんが、できれば日本語と英語の両方で世に残したいと思っています。