‘Sonata’ from Cantata No.182 for piano solo

前回更新に引き続き、昔の作品、カンタータ 第182番 「天の王よ、汝を迎えまつらん」 BWV 182 より 第1曲「ソナタ」 を、見直して細かい手直しを加え、楽譜をSheet Music Plusで運営しているSMP Pressにて、PDFで販売することにしました。
‘Sonata’ from Cantata No.182 “Himmelskönig, sei willkommen” BWV 182

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Sonata from Cantata No.182, for piano solo
Composed by Johann Sebastian Bach (1685-1750). Arranged by Hiroyuki Tanaka. For Piano Solo. Baroque Period. Advanced Intermediate. Piano Reduction,Solo Part. 3 pages. Published by Hiroyuki Tanaka (S0.130151).

平均律第1巻からの2つの左手編曲(変ホ短調、ロ短調)

昨年末より、集中的にバッハのピアノ曲を片手用に編曲する取り組みを進めています。詳細は後にあらためて書きますが、小規模な曲を中心に編曲しており、その中で3月に完成させたやや規模が大きい2つの作品について今回は書きたいと思います。2つとも平均律クラヴィーア曲集 第1巻から、フーガを除く前奏曲です。
1つ目は第8番の変ホ短調で、編曲にあたってはニ短調に移調し、メロディーラインはオクターブ下げています。諸事情によりニ短調に移調しましたが、変ホ短調の版も作ってあります。
J. S. Bach/ Prelude D minor(original is E flat minor) from WTC Book I, arranged for left hand only by Hiroyuki Tanaka.
Bach=Tanaka/Prelude in D minor(original is E flat minor) BWV 853/1 for left hand only
2つ目は、第24番のロ短調です。こちらは、原曲のバスを割愛し、上二声をオクターブ下げてデュエットの形にしました。部分的にバスを補っていますが、基本は上二声だけで崇高な音楽が成立します。
J. S. Bach/ Prelude B minor from WTC Book I, arranged as a duet for left hand only by Hiroyuki Tanaka.
Bach=Tanaka/Prelude in B minor BWV 869/1 for left hand only
両曲ともに平均律第1巻の中では大変人気の高い曲であり、このような編曲は非難されることを覚悟した上で。

カバレフスキー編曲のバッハと有森氏のCD

ピアニスト・有森博 氏がリリースしてきた一連のCDで、カバレフスキー(Dimtri Kabalevsky,1904~1987)編曲のバッハがすべて揃いました。
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写真は氏のCDと、カバレフスキー編曲の楽譜で、オルガン前奏曲とフーガ ハ短調と、8つの小前奏曲とフーガ集。最初に取り上げたのは約6年前の記事、カバレフスキー編曲のバッハ・オルガン曲。もちろんカバレフスキーのピアノ曲の全曲録音がメインテーマかとは思いますが、第2集、第4集、そして2015年にリリースされた第5集には、それぞれバッハのピアノ編曲が数曲ずつ同時収録されてきました。各集の収録曲は以下の通りです。
カバレフスキー 2
8つの小前奏曲とフーガ 第1番 ハ長調 BWV 553
Bach=Kabalevsky/Eight Short Prelude and Fugue No.1 BWV 553
トッカータとフーガ ニ短調 (ドリア調) BWV 538
Bach=Kabalevsky/Toccata and Fugue in D minor BWV 538
カバレフスキー 4
前奏曲とフーガ ハ短調 BWV 549
Bach=Kabalevsky/Prelude and Fugue in C minor BWV 549
8つの小前奏曲とフーガ 第3番 ホ短調 BWV 555
8つの小前奏曲とフーガ 第4番 ヘ長調 BWV 556
8つの小前奏曲とフーガ 第5番 ト長調 BWV 557
8つの小前奏曲とフーガ 第6番 ト短調 BWV 558
8つの小前奏曲とフーガ 第7番 イ短調 BWV 559
8つの小前奏曲とフーガ 第8番 変ロ長調 BWV 560
カバレフスキー 5
8つの小前奏曲とフーガ 第2番 ニ短調 BWV 554
トリオ・ソナタ 第2番 ハ短調 BWV 526
Bach=Kabalevsky/Trio Sonata No.2 BWV 526
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左手用編曲の再燃

12月は、上旬にワンハンド・ピアノフェスタに参加して再び片手用編曲について刺激を受けて、たくさんの左手用編曲に取り組み、その中で以下を仕上げました。
小前奏曲 ハ長調 BWV 924
J. S. Bach/ Little Prelude in C Major, BWV 924 arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
BWV924の小前奏曲は、原曲に忠実な版と、ペダルを使わなくても弾けるように簡略化した簡易版を作りましたが、結果的には簡易版の方が純粋でいい出来のように思います。
イギリス組曲より「二つのサラバンド」
J. S. Bach/ Two Sarabandes from English Suite(No.4 in F Major, No.6 in d Minor),  arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
イギリス組曲からの二つのサラバンドは、四年前の作品(第6番第4番)の練り直しです。今回はドゥーブルは無しで、より音を厳選して、無理な跳躍を避けてペダルなしでも弾けるようにしました。この編曲を通じて、昔と比べて進歩していると実感することができました。
コラール前奏曲「甘き喜びのうちに」
J. S. Bach/ Chorale 'In Dulci Jubilo', BWV 729 arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
J. S. Bach/ Chorale ‘In Dulci Jubilo’, BWV 729 arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
バッハ若き日のオルガンコラール編曲、「甘き喜びのうちに」は、思いついてから一気に作ったものですが、無理なく広い音域を使っていて、自分でもかなりうまく仕上がったと思います。
小前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 533
J. S. Bach/ Prelude and Fugue in e Minor, BWV 533 arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
J. S. Bach/ Prelude and Fugue in e Minor, BWV 533 arranged for piano left hand only by Hiroyuki Tanaka
BWV533の小前奏曲とフーガは、フーガを含めてさほど無理なく編曲出来たということで満足していますが、上記のコラール編曲の方に比べると弾き易さは劣りますし、やはりフーガは初めから片手用に意識して創作されたものでないと難しいということを今回も痛感しました。
まだまだ片手用編曲構想中の曲がたくさんありあります。2016年も積極的にアウトプットしていきたいと思います。

左手のための練習曲 嬰ハ長調(BWV848)

J. S. Bach/ Prelude C sharp major from WTC Book I, arranged as an etude for left hand only by Hiroyuki Tanaka.
バッハ片手用編曲の20曲目は、平均律第1巻の第3番 前奏曲 嬰ハ長調(フーガは除く)を、左手用の練習曲として編曲しました。
J. S. Bach/ Prelude C sharp major from WTC Book I, arranged as an etude for left hand only by Hiroyuki Tanaka.
今回は演奏会用の効果の追求や、あたかも両手で弾いたかのうに聞こえるような編曲ではなく、片手だけでバッハの音使いを感じることができるような編曲に仕上げました。

Organ Fantasia in G major BWV572

幻想曲、または Pièce d’orgue(オルガン曲)と名付けられた幻想曲 ト長調 BWV572 は、急-緩-急の3部に分かれており、バッハの曲ではめずらしく、フランス語による楽語がつけられていることも興味深いところです。
 1. Très vitement
 2. Gravement
 3. Lentement
さてこの曲、特に第1部と第3部のトッカータ調の曲想は、かねてよりピアノでの演奏で新しい魅力が得られる曲として注目していました。第2部はオルガン的な荘重な音楽で、既にバックスによる良い編曲がA Bach Book for Harriet Cohenに収録されていました。一方で華麗な第1部や第3部を含めた、全楽章の編曲としてはヘルシャーやストラダルのものくらいで、良いピアノ用編曲と言うにはやや物足りないものでした。特に冒頭楽章はオリジナルの音だけだと単調な音楽になりがちです。3部分を通すことで、動機的統一もありバランスの良い曲となるだけに、充実したピアノ編曲は作れないものかと自分で編曲することも視野に入れて考えていました。
そんな中、現役の若手ピアニスト、グリャズノフ(Vyacheslav Gryaznov, 1982-)が自分の編曲によるこの 幻想曲 ト長調 BWV572 を弾いている動画を観て、あらためてこの曲をピアノで弾くことによる魅力を感じました。たとえば冒頭楽章ではバスに新しい走句が程よく付け加えられており、とても充実した音楽になっています。
Bach=Gryaznoff/Fantasie in G Major BWV 572
演奏動画はこちらです。

なお、この曲の楽譜は彼の公式ホームページhttp://gryaznoff.com/en/)でダウンロードすることができます。
彼の編曲作品は近年出版されていますが、この曲は何故か出版楽譜には収録されなかったようです。グリャズノフ本人以外にも、より多くの人の目にふれてピアノで演奏されると良いなと強く思います。

サンサーンス編曲の無伴奏ヴァイオリン・ソナタ BWV1005

ここ15年ほど、演奏会に出演させてもらえる機会には、ほぼ毎回バッハ関係の曲を取り上げています。弾きたい曲はたくさんあって尽きなく、どれを弾こうかなかなか決められません。そこで、ここ数年はアニバーサリーイヤーにあたる音楽家による編曲、という条件を取り入れています。さて2015年は誰がいるかと調べたところ、カミーユ・サンサーンス(Camille Saint-Saëns, 1835-1921)が生誕180年、ということでサンサーンス編曲のバッハに挑戦しました。
サンサーンスは、バッハのピアノ編曲として12曲(BWVでカウントすると13曲)残しています。6曲ずつセットで、第1巻は1862年に、第2巻は1873年にDurandから出版されました。先輩であるリストの編曲(6つのオルガン前奏曲とフーガの編曲は1952年に出版)と比べた大きな違いは、バッハのオリジナルが鍵盤楽器の曲ではない、カンタータや無伴奏ヴァイオリン曲からの編曲であることです。
今回私は、この第2巻の中の2曲目、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番(※1)の第2楽章「フーガ」の編曲に挑戦しました。
Bach=Saint-Saens/Fugue from Violin Sonata BWV 1005
バッハの作品の中でも最も長いフーガであり、なんと354小節(※2)にわたりヴァイオリンだけで壮大な世界が繰り広げられる傑作です。フーガの主題はコラール「来たれ、聖霊よ、主なる神よ」であり、他のフーガと比べても息の長いテーマに、半音階の対位句が付いて回ります。軽快なエピソードを数回挟みつつ一旦頂点を築いた後、後半は逆行形でテーマが現れ、特に半音階上行により自信に満ちた音楽へと変わっていきます。サンサーンスの編曲は、この偉大なフーガをピアノで自然に弾けるようにしていることが何よりの功績ですが、特に広い音域を使うようにしていたり、裏拍を刻みながら盛り上がる部分などはピアノに適した表現となっていると思います。
今回もう一つの挑戦は、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番の第1楽章であるアダージョを編曲し、「前奏曲とフーガ」の形で演奏することでした。このアダージョは属調で終わり、さらにフーガも属音から始まることからも、それぞれ単独で演奏するよりもペアで演奏することが望ましいと言えるでしょう。さてこのアダージョは、実はバッハ自身によるチェンバロ用編曲が残されています。番号は BWV 968 が付けられているもので、バッハ自身によりト長調に移調されています。これは他のバッハ自身の編曲を色々見比べてみても、音の加え方などが手が込んでいます。バッハは自作の無伴奏弦楽器曲を鍵盤楽器でもよく弾いていたことを証明する良い例です。今回サンサーンス編のフーガとペアで演奏するにあたり、バッハ編曲のアダージョをハ長調に戻し、数ヶ所ピアノ向けに修正しました。またピアノの楽器特性に合わせて、両楽章ともに一般的なヴァイオリンでの演奏よりも速いテンポで演奏しました。
J.S. Bach=Saint-Saëns=Tanaka: Prelude and fugue from Sonata for violin solo No.3 in C Major BWV 1005
(※1) 当時は無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータの区別をしていなかったようで、原題は「Fugue de la 5 e Sonate de Violon」となっていましたが、ここでは現代の番号体系に合わせています。
(※2) 同じような描写と判断したのか、サンサーンスの編曲では原曲の106小節目から135小節目の30小節を思い切って省いています。

スタンチッチのバッハ編曲

スヴェティスラフ・スタンチッチ(Svetislav Stančić, 1895-1970)、クロアチアのピアニスト、作曲家、そして音楽教育者です。去年、黒岩悠氏のCD「Inspire To/From J.S.Bach」で初めて知った音楽家でした。興味深いバッハのピアノ編曲を残していたため、その後この音楽家について調べ、楽譜を探していました。
英語圏の情報を探してもなかなか見つけられず、YouTubeで見つけたスタンチッチを弾くピアニストにメールで頼み込み、楽譜をコピーしてもらいました。感謝です。
スタンチッチは、1920年から1922年にかけて、ブゾーニの元で作曲を学びました。そのワークショップの中で1922年に創られた編曲が、今回紹介する『カンタータによる4つの前奏曲』(Vier Kantaten – Vorspiele)で、ブゾーニに捧げられたようです(an Feruccio Busoni, Berlin 1922. と書いてありました)。収録曲は以下の4曲、それぞれカンタータの冒頭楽章をピアノ・ソロ用に編曲しています。さすがブゾーニの弟子、分厚い音で豊かな響きを出すことに成功しています。また、この4曲を続けて演奏すると、緩-急-緩-急、長-短-短-長、バランスの良い4楽章の楽曲として演奏可能です。以下、譜例とともに紹介します。
1. Prelude from Cantata BWV 106 “Actus tragicus”
Bach=Stancic/Prelude from Cantata BWV 106 'Actus tragicus'
2. Prelude from Cantata BWV 18 “Sinphonia”
Bach=Stancic/Prelude from Cantata BWV 18 'Gleich wie der Regen und Schnee vom Himmel fällt'
3. Prelude from Cantata BWV 12 “Weinen, Klegen, Sorgen, Sagen”
Bach=Stancic/Prelude from Cantata BWV 12 'Weinen, Klegen, Sorgen, Sagen'
4. Prelude from Cantata BWV 31 “Am ersten Osterfesttage”
Bach=Stancic/Prelude from Cantata BWV 31 'Am ersten Osterfesttage'
録音は、前述した黒岩氏のCD(1曲目)の他、いくつかはYouTubeで聴くことができます。
こちらはKadri-Ann Sumera による3曲目の演奏。YouTubeには2曲目の演奏もアップされています。

こちらは全曲を通した、スタンチッチの弟子であるRanko Filjak の録音。

手の込んだ素晴らしい編曲であるため、もっと世に広まってもらいたいものです。
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ブゾーニ編曲の「聖アン」初版

ブゾーニ(Ferruccio Busoni, 1866-1924)編曲の、オルガン前奏曲とフーガ、変ホ長調 BWV552。通称は「聖アン」。そのフーガは私が最も好きなフーガであり、今まで何度か挑戦し弾いたことがあります。バッハのピアノ編曲の中では比較的有名な部類に入りますが、世の中に出回っている楽譜は改訂されたものであり、ほとんど知られていない初版があります。存在は知りつつも、なかなか入手できずにいたこの初版、ようやく入手しました。
Bach-Busoni BWV 552 (first edition, 1889)
さてこの初版は1889年にRahter社から出版されました。改訂版は、細かい点でいくつか改良されているのですが、その際に大きくカットされてしまった部分があります。それが、前奏曲とフーガの間に任意で挿入されるカデンツァ。前奏曲の最後の和音を偽終止とするOssiaが付き、11小節にわたるカデンツァが二種類用意されています。
この初版をカデンツァ付きで演奏した録音は、私が知る限り二つあります。
まずは、hyperionのバッハ編曲集CDの第1弾、ニコライ・デミジェンコの演奏。こちらでは一つ目のカデンツァを演奏しています。
Bach=Busoni/ Cadenza I of Prelude and Fugue in E flat Major, BWV 552
昔この演奏を聴いた時には、楽譜が存在することは知らずに、奏者のアドリブで弾いていると思い込んでいました。前奏曲の中でも度々登場するジグザグ音形をオクターブ重音、トレモロで演奏させるカデンツァです。
もう一つは、以前にも紹介した ホルガー・グロショップのブゾーニ編曲作品集 に含まれたもの。こちらは二つ目のカデンツァを演奏しており、このCDのライナーノートを見て、この初版の存在とカデンツァが二つ存在することを知りました。こちらは、一つ目と同じ音形を単音で弾きつつ模倣的書法で重ねていく形で頂点を築いています。
Bach=Busoni/ Cadenza II of Prelude and Fugue in E flat Major, BWV 552
初版と改訂版の一番大きな違いはこのカデンツァの有無ですが、それ以外にも細かい違いがいくつかあります。まずは前奏曲の冒頭、初版では下降音形をトレモロにしていますが、改訂版では3オクターブで弾かせます。前奏曲の終結部では、改訂版ではトリルをより長く聞かせる編曲上の工夫を加えています。全般的に初版には第三のペダル(ソステヌート・ペダル)の明確な指示があるのに対して、改訂版にはその指示は見られません。最後にコーダは、初版では高音域でのトレモロなのに対し、改訂版では中音域でかつアラルガンドを表現するために1小節追加しています。多くは改良されたと見做せますが、カデンツァやソステヌート・ペダルの指示が初版にしかない部分などには疑問も残ります。何にせよ、貴重な資料となりました。
来年2016年はブゾーニの生誕150年となります。いい機会なので、この初版を使ってカデンツァも含め、再度演奏してみたいと考えています。

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Paul Barton plays Bach-Siloti-Tanaka Prelude for left hand only

ピアニストの Paul Barton 氏から、私の編曲「左手のためのプレリュード ロ短調(BWV855a、Siloti編に基づく)」を弾いて録画したよ、という嬉しい連絡が来ました。
しかもIMSLPにある私の楽譜を偶然見つけて、私と同じ発想で生後5ヶ月の娘さんを抱っこしながらの演奏。IMSLPで公開しておいて良かったとあらためて実感した出来事でした。

(Quoted from Paul Barton‘s description)
I found this left hand arrangement by chance in the IMSLP Music Library and thought it would be nice to play to my daughter Emilie (5 months old). I made this video today and in adding the link to the sheet music Goggled the arranger Hiroyuki Tanaka and was happy to discover he too has a video playing this piece to his baby.