過去の更新履歴/話題(2004年)
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  • カツァリスの超絶技巧バッハ編曲 (04/12/29)
    音盤紹介に、シプリアン・カツァリスの新譜 Cyprien Katsaris - Bach Recital Vol. 2 (Transcriptions)を追加しました。 この音源はSACDとしてのみリリースされており、私が購入した初めてのSACDでした。専用のプレーヤーを持っていないので 単価が高いこと以外何も変わりませんが・・・しかし、このCDに収録された曲目は超目玉級です。 カツァリスの自編、または他者の編曲の改変の演奏がほとんどで、とにかく耳に新しい編曲の数々。 中でも恐ろしいのが冒頭のトッカータとフーガ ニ短調 BWV565と、 管弦楽組曲ロ短調の「バディヌリー」(両方ともカツァリス自編)。 まるでシフラの弾くリストの「超絶技巧」トランスクリプションの世界です。 バッハの音楽をこのように料理してしまうとは誰が想像することでしょうか。 この衝撃は、私がバッハの編曲物を探すようになったきっかけのTranscendental Bach以来、 久しぶりに味わいました。私の中では記念すべき1枚ということで、2004年最後の更新で掲載させていただきました。

    2005年もどうぞよろしくお願いいたします。

  • 音盤紹介 Bach for Christmas、他 (04/12/26)
    音盤紹介に数点追加しました。半年以上前に手に入れたときから、 クリスマスの時期に紹介しようとして、結局クリスマスを過ぎてしまいましたが、 Bach for Christmasを紹介します。非常に美しいプラド編の「G線上のアリア」 で曲集をはじめ、ブゾーニ編やシロティ編のバッハが続きます。この「G線上のアリア」はピアノでとても良く響く名編曲です。 他にも、なかなか聴くことができないシロティ編のオルガンプレリュードなども入っています。
    2点目は、ユチケヴィッチの自編自演のBadinerie / Serge Yuchkevitch。 本人の様々な編曲が収録されてますが、その中にバッハの管弦楽組曲から3曲ほどあります。高音の装飾が入っており、 なかなか面白い編曲です。何度も聴きたいと思うようなものでもないですが・・・
    その他に、定番のhyperionから出ているバッハ編曲集1〜4までを全て掲載しました。

  • 数々のピアノ編曲版 (04/12/11)
    また更新が滞っている間に、いくつか楽譜が届きました。 中でも目新しいのが、ヘルシャー?(J.Herscher)という人が編曲した 「幻想曲とグラーヴェ ト長調 BWV 572」。 かなりの年代物らしく、まるで図書館で探し当てた書物のように、紙(しかもB3!)は変色し 四隅はぼろぼろになったまま届きました。このような楽譜の入手は満足度が高いものです。 原曲は「オルガン曲(Piece d'Orgue)」というタイトルで、「トレ・ヴィトマン」「グラヴマン」「ラントマン」 という3部分のフランス語のテンポ表記がある曲です。昔トン・コープマンの弾くこの曲を聴いて衝撃を受けた記憶があります。 グラヴマンの指定の部分はいかにもオルガンの響きに適した曲想なのですが、冒頭と末尾はブゾーニばりにピアノで上手く編曲すれば 映えるのではないかと思っていました。ただ、少しこの編曲を弾いてみましたが、ぱっと見た感じではそれほど優れた編曲 とは思えませんでした。まあ、めずらしい編曲なので良しとします。 ちなみにこのヘルシャーという音楽家、私は初耳なのですがどなたか情報をお持ちの方いらっしゃいますか?? 他にもいくつかのバッハのオルガン曲をピアノ用に編曲しているようです。

    続いて、ジョンソン編曲の「ブランデンブルグ協奏曲 第3番」。 これは以前から何度か見かけていて、たいした編曲でないこともわかっていたのですが、コレクターとして持っていないのも 何か気が引けてきて、買ってしまいました。一応全楽章編曲されていますが、本当によく聞こえる声部(鼻歌で歌おうとした感じ) だけを楽譜に起こした、といったような編曲です。

    あとは、超有名曲の「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」のレーガー編。 今回買ったのはSCHOTTから出版されたものです。この曲もだいぶ出版譜として私のコレクションに揃ってきました。 それぞれ、曲目データベースに登録しました。

  • グレインジャー編曲の「トッカータとフーガ ニ短調」 (04/11/23)
    Bardic Editionから出版されている、グレインジャー編曲の「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」 が届きました。同曲で私が出版譜で持っているものとしては、ブゾーニ編、タウジッヒ編、シロティ編、小林編に続いて5つ目です。
    さてこの編曲。平たく言うとブゾーニ編とタウジッヒ編のいいとこ取りをしたような編曲ですが、実際にはグレインジャー自身が楽譜に記して残したものではなく、 グレインジャーが演奏会で自分でアレンジしながら弾いていたものを後年にレスリー・ハワードが清書したものです。 ところでこの有名な曲、タウジッヒ編を聴いたときにはほとんどの方が冒頭のトリルの入れ方に違和感を感じることでしょう。 実はグレインジャー自身が残したこの曲の録音でも、冒頭部はこのように弾いています。後年、彼はブゾーニ編と同じトリルの弾き方で弾いていたようで、 ハワードが楽譜に起こす際にはブゾーニ編の方を採用しています。(これらのトリルの弾き方は当世代演奏様式によるものと思われます)

    また、先月くらいの話なのですが、全音ピアノピースから出ている、木村雅信先生校訂の 「パストラーレ より 第3曲 ラルゲット」を買いました。 もともとパストラーレは1曲目以外はピアノでそのまま弾けるのですが、ピアノ用の楽譜ということで 曲目データベースに登録しました。

  • ブゾーニ編曲のクラヴィーア協奏曲ニ短調、他 (04/10/17)
    Breitkopfから出版されている、ブゾーニ編曲の「協奏曲 ニ短調 BWV 1052」が届きました。 2台ピアノ用の楽譜です。このブゾーニ編は、有名どころではリパッティやボロウスキーなどの録音で聴くことが出来ますが、 ピアノらしいパッセージへの置き換えとカデンツァの挿入、オーケストラとピアノの配置の再構成などが編曲の特徴です。
    他には、メアリー・ハウ編曲の「羊たちは安らかに草を食み」が届きました。 この曲も多くの編曲が存在しますが、ハウ編はレチタティーヴォから始まる点が他と異なります。

  • フェインベルグのバッハ編曲集CD到着(04/09/09)
    先日の更新履歴で書いた、フェインベルグ によるバッハ編曲が収録されたCD「Bach Piano Transcriptions - 4」が到着しました。 2枚組ですが、2枚目は約13分だけ。1枚分の値段、というのも当たり前ですね。 何にせよ、今まで半分くらいの曲がまだ音源として出ていなかったため、このCDのリリースはフェインベルグの認知度向上に重要な役割を果たすでしょう。 追って感想を書きたいと思いますが、まずは音盤紹介に掲載しました。

  • グレインジャー編曲の「羊たちは安らかに草を食み」 (04/09/05)
    SCHOTTから出版されている、グレインジャーによるピアノソロ編曲「BLITHE BELLS」が届きました。 この曲は狩りのカンタータ(カンタータ第208番)の中の有名な曲「羊たちは安らかに草を食み」を元にしています。 どちらかというとパラフレーズのような作品で、コラールのメロディーにはリズムの変化や装飾が多く、サステインペダルの指示もあります。 また和声は現代的で洒落ており、もはやバッハのものではありませんが現代人の耳にはこれもまた心地よい響きです。 この楽譜には「CONCERT VERSION」と「EASY VERSION」の2つが収録されており、「CONCERT VERSION」の方は両手ともに10度の和音を 同時に綺麗に響かせるように弾かなければならず、一般的な日本人の手の大きさでは演奏は困難なのではないでしょうか。
    ちなみに、10度の部分を3度の和音で代替し装飾も簡易にした「EASY VERSION」の方でも、十分にその魅力を味わえます。

  • フェインベルグのバッハ編曲集CD(04/08/16)
    私が特に気に入っている音楽家、フェインベルグ によるバッハ編曲が全て収録されたCDがHyperionから8/30にリリースされます(2枚組、CDA67468)。 彼の編曲のうち、半分くらいの曲がまだ音源として出ていなかったため、非常に楽しみです。
    その他、曲目データベースには ヴィットゲンシュタイン の左手用の編曲を登録しました。

  • 音盤紹介2点追加 (04/08/09)
    音盤紹介に、久しぶりに2枚ほど紹介したいと思います。 1点目は、マリア・グリンベルグのライブ録音。 編曲物ばかりを集めた演奏会で、バッハの編曲はリスト編・フェインベルグ編・ブゾーニ編を 聴くことができます。ライブでキズもある演奏ですが、さすが巨匠、暖かみのある音楽が聴けます。
    2点目は、ケヴィン・オールドハムのThe Art of the Piano Transcription。 ごく有名なブゾーニ編のコラール前奏曲に、コラール部分のみを前奏で弾いたり、なかなか面白い盤です。 その他に、中でも私が特に気に入っているのは、リスト編の前奏曲とフーガ イ短調。 前奏曲・フーガの両方ともノンレガートで最後まで弾き通すという独特な解釈による演奏で、原曲がオルガン曲であることなど 全く想像させません。是非とも聴いてみて下さい。

  • 前奏曲とフーガ イ短調 の曲目解説に譜例追加、その他音源等 (04/07/24)
    久しぶりに、曲目データベースに曲目解説を追加しました。 小林秀雄先生のバッハ編曲を手に入れたのをきっかけに、今回は 「前奏曲とフーガ イ短調」の曲目解説を譜例付きで掲載しました。
    また、ここ数ヶ月ずっと忙しかった間、CDだけはネットで買い続けており、その中でバッハのピアノ編曲のものをいくつか紹介します。 まずはポリーナ・レシェンコの演奏で、フェインベルグ編の「ラルゴ」が収録されたCDを。 フェインベルグ編を取り上げてくれるのはうれしいのですが、私はこの演奏はイマイチ共感を得られませんでした。 次にヴァハン・マルディロシャンの演奏で、ブゾーニ編・ラフマニノフ編・リスト編などを収録したCDを。こちらはまあ普通というか、 それほどインパクトのないものでした。 そしてハロルド・バウアー編の「主よ、人の望みの喜びよ」の自編自演のCD。 普通の古い録音と、ピアノロールから再現した2種類を入手しました。やはりバッハのピアノ編曲はこの時代の所産だからなのでしょうか、 聴いていて惹かれるものがあります。 追って音盤紹介に追加したいと思います。

  • 日本人の音楽家が編曲したバッハの曲(04/07/20)
    このページは、なるべく日本語で紹介していこうとしているにもかかわらず、日本人音楽家による編曲について、 全然取り上げてませんでした。諸先生方、申し訳ございません。 高橋悠治先生の編曲では、 以前全音ピアノピースとして出版されていた 「小フーガト短調」 と マタイ受難曲からのアリア「主よ、憐れみ給え」があります。 今ではもう絶版となり、小フーガト短調の方は別の方が編曲したものが販売されています。 どちらも、ご自身の演奏がCDで出ています。
    また、今回この話題になったきっかけは、小林秀雄先生 (文芸評論家の小林秀雄とは別の方です)編曲の「前奏曲とフーガ イ短調」 の楽譜を見つけて購入したことです。見つけたといっても、これもまた全音のピアノピースとして出版されているもので、 入手困難なわけでもなく今まで知らなかっただけです。身近にこんな素晴らしい編曲があったとは。この曲はリストによる編曲が有名ですが、 何となく音の広がりがさみしく感じるのに対して、小林先生の編曲ではここぞというところで三段譜になり広い音域の音を一気に解放しています。 高音域を多く使っているのも特徴的です。追って譜例付きで紹介したいと思います。 同時に、あの有名な「トッカータとフーガ ニ短調」の編曲もあったので購入しました。 こちらも当然、かの有名なタウジッヒ編やブゾーニ編と比較することになりますが、ところどころは控えめに、またあるところではより激しく、 といった編曲です。ちなみに、「シャコンヌ」の編曲もありましたが、これは弾きやすい部分の抜粋 だったので、買うのはやめてしまいました(すみません)。
    それぞれ、曲目データベースに追加しました。

  • 編曲曲目整理(04/06/21)
    とうとう前回更新日から1ヶ月以上が経ってしまいました。 さて、曲目データベースに、先日(3/20の更新履歴を参照)いただいた Walter Rummel 編曲の数々を登録しました。その他にも、 サンサーンス 編曲の数曲など、登録し忘れていたものを整理しました。本当は譜例付の曲目解説も書いているところなのですが、 今日はもう時間切れですのでまた次回。 今は忙しくて更新頻度が少ないですが、どうか見捨てず長い目で見てやって下さい。

  • レーガー編曲のインヴェンション、検索窓追加(04/05/16)
    ここ数週間、平日のみならず土日もかなり遅くまで仕事続きで、全然更新できませんでした。 あぶなく最終更新日から1ヶ月を超えてしまうところでした(実質同じようなものですが)。
    さて、掲示板で話題に上がりました、レーガーの編曲による オルガンのためのインヴェンション。ピアノを学習する人なら誰しも通るであろう、2声のインヴェンションに オルガンのペダルパートを加え3声に編曲したものです。 Bach=Reger=Tanaka/Invention No.8 F-dur なかなか面白そうでしょう?右の譜面は第8番ヘ長調のレーガー編の冒頭です。 これをなんとかピアノで弾けないかと、現在適当に編曲してみているところです。 オリジナルの左手パートを1オクターブ低くし、間にもう1声追加されています(緑のパート)。 曲が進むにつれて、やはり2本の手で弾くのは無理があるのですが、是非最後まで編曲してみたいものです。

    もう一つの更新は、トップページにGoogleの検索窓を追加しました。 まだそれほどコンテンツが多いわけではありませんが、大半のページがGoogleのデータベースに登録されているようですので、 キーワードを入れることでなかなかの精度で検索にヒットします。

  • パッサカリア ハ短調(04/04/18)
    バッハのオルガン曲の中でも最も壮大な曲の一つ、「パッサカリア ハ短調」。 初期の作品ですが、低音主題をもとに繰り広げられる変奏曲として傑作として知られています。そのピアノ編曲もいくつか存在しますが、 その中で先日コピーをいただいたサトー編曲のものと、カトワール編曲のものを、出版された楽譜で入手しました。 これでこの曲のピアノ版は、今まで持っていたダルベール編とサーント編とあわせて4種類になりました。

  • 初版譜ファクシミリ入手、とジャック・ルーシエ・トリオによるバッハ (04/04/13)
    先週の出来事ですが、バッハが出版したクラヴィーア練習曲集第1〜4巻の初版譜ファクシミリを入手しました。 先輩が購入する際に相乗りした形でした。感謝です。
    • クラヴィーア練習曲集 第1巻(1731年): 6つのパルティータ BWV825-830
    • クラヴィーア練習曲集 第2巻(1735年): フランス風序曲 BWV 831、イタリア協奏曲 BWV971
    • クラヴィーア練習曲集 第3巻(1739年): オルガン前奏曲集(BWV552,669-689,802-805)
    • クラヴィーア練習曲集 第4巻(1741年): ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲) BWV988
    次に、上と全く関係ありませんが、バッハ関連の面白いCDを4枚紹介します。 ジャック・ルーシエ・トリオによる「プレイ・バッハ」シリーズ。以下の他にもまだありますが、 とりあえず所有しているものについて紹介します。ジャズというか即興演奏というか、このように編曲されても バッハの音楽は崩れ去ることはありません。最後の「Take Bach」は2台ピアノ+トリオという面白い編成です。 是非聴いてみてください。 感想はまだですが、以上4枚を音盤紹介に追加しました。

  • アンドリュー・ランゲルの弾くバッハ (04/04/01)
    早くも4月になってしまいました。掲載したい記事がたくさんあるのに、仕事が忙しくなかなか更新できないこのもどかしさ。 さて今回は編曲物ではなく、オリジナル曲のCDを2枚紹介します。演奏者はシカゴ生まれのピアニスト、アンドリュー・ランゲルで、 「6つのパルティータ集」と「ゴルトベルク変奏曲」。 私見でおおざっぱな印象を言うと、グールドとシフの良いところをかけあわせたような演奏、という感じでしょうか。 とくにパルティータの方はノンレガートを多用し古楽器を弾くがごとくのアーティキュレーションが非常に印象的です。 これはゴルトベルク変奏曲の方にも言えるのですが、自由でかつ自然な装飾音もまた秀逸で、聴き手を飽きさせません。 舞曲の繰り返しはAABだったりAABBだったり規則性はよくわからないのですが、どうせなら全て繰り返して欲しかったなと思います。 ちなみにゴルトベルク変奏曲の方のCDには嬰ヘ短調のトッカータと音楽の捧げ物からの2つのリチェルカーレも収録されています。 感想はまだですが、以上2枚を音盤紹介に追加しました。

  • 数々の楽譜、音源 (04/03/20)
    今週は恐ろしく仕事が忙しかったのですが、その間にいくつかの更新ネタがありましたので今回まとめて更新しました。 まず一つ目は、音楽愛好家の先輩のご厚意で以下の通り多くの楽譜のコピーをいただきました。ありがとうございました!
    • Walter Rummel編曲のカンタータ
      以前私が購入した、J.W.Chesterからピースで出版されていたコラール 「汝の善行により我らを浄めたまえ」の裏書きに、 カンタータの編曲と思わしき大量の曲目リストが掲載されており非常に気になっていたところでしたが、 それらのほとんどを見ることができて非常にうれしい限りです。 ただ、原曲がどれかをまだ一つ一つ調べ切れてないので、曲目データベースには反映できてません。
    • Junichi Steven Sato編曲の「パッサカリアとフーガ
      この編曲がまた、なんと素晴らしいことでしょう。ピアノのためにフルに書き直したようで、荘重な低音と華麗な高音が見事に融合されて 壮大な音楽を作り上げています。三段譜は当たり前、中には四段譜になっており、ピアノの音域の広さをフル活用しています。
    二つ目は、以下のバッハ編曲を含むCDについて。 「Bach for Christmas」というCDが届きました。クリスマスとはなんと季節はずれな、と思われるかもしれませんが。 このタイトルで良いCDがあるとバッハ好きの方から教えていただいたもので、ようやく手に入れることができました。 第1曲目に収録された、ブラジルの作曲家・プラドによって重厚かつ豊かな響きを持つように編曲された「G線上のアリア」 は初めてその存在を知りましたが、絶品です! 他には、めずらしいシロティ編曲のオルガンプレリュードや、ブゾーニ・ケンプ・ヘスの編曲などが含まれております。 もう一つ、「A Recital of Intimate Works, Andrew Rangell」というCDも届きました。このCDには、 ペトリ編曲の「羊たちは安らかに草を食み」などが収録されていました。

  • 絶版楽譜も甦る!マルトゥッチの管弦楽組曲ピアノ編 (04/03/06)
    イタリアの音楽家、ギュスッペ・マルトゥッチ編曲の 管弦楽組曲第1番〜第3番 の楽譜が届きました。それぞれ全楽章という力作。トレモロやアルペッジョ等をふんだんに取り入れ、壮大な音楽を作り上げています。
    さてこの楽譜、絶版になっていたのですが、ブライトコプフ社(Breitkopf & Härtel) に直接メールで連絡をしたところ、コピー製本して販売してくれるとのこと。まあ、普通の上質紙のコピーでも、出版元として正式にコピーしてくれるなら お金を払ってもいいなと思い注文してみたのですが、届いた現物を見てびっくり。さすがは、バッハが生きていた時代からある老舗、 表紙こそ通常の厚紙にラベルを貼ったもの(それでもかなり高級に見えます)でしたが、中身は同社の本物の楽譜と全く同じ紙質・サイズ・内容で、 印字品質も非常に高いものでした。よくよく考えてみれば、通常の楽譜出版ラインに乗せて制作するのならば本物の楽譜と同じようになるのもうなずけるのですが、 これを手にした時は感動ものでした。 世の中の絶版となった楽譜全てについて言えるわけではないと思いますが、このように最大手級の出版社であれば絶版譜を甦らせてもらうのは可能なのですね。 全3曲で郵送費込で約90ユーロでしたので、思った以上にお手頃な価格と言えるでしょう。ちなみに注文したのは12月半ばで、請求書が届いたのが2月後半でした。
    入手に至るまでの、担当の方との詳しいやりとりについては、後日コラムのような形で掲載したいと思います。

  • リヒテルの平均律全曲、インスブルックライブ録音 (04/03/01)
    今回は編曲物ではなく、バッハのオリジナル曲、平均律クラヴィーア曲集について。同曲のピアノでの録音は、リヒテル、フィッシャー、 テューレック、ヒューイット、グールド、シフ、ジャレット、ギーゼキング、アファナシエフ、などなど枚挙にいとまがないですが、 中でも比較的手に入りづらくてかつ素晴らしい録音として、リヒテルのインスブルックのライブ録音 「Sviatoslav Richter The Well-Tempered Clavier Complete」、 フェインベルグの録音「Samuel Feinberg - Russian Piano School」を紹介したいと思います。 と偉そうに書いておきながら、前者はつい先日手に入れたばかりです。掲示板でも話題に上がりましたが、 1997年に一度日本で正規版として発売されたものの数日間で回収となり入手不可能になってしまったという代物です。もちろん有名なスタジオ録音の方が 全体的にはバランスが良いのですが、ライブならではの熱気が伝わってきて、曲によってはより優れた演奏が聴けます。 それが中国のPOLO ARTSから正規版として販売されているものが出回ってきたというわけです。こういった物件をいち早くキャッチする 「アリアCD」さんには頭が上がりません。ちなみに分厚い冊子が入っているのですが、ほとんどが中国語で書かれており全く読めません。 リヒテルは「里赫特」と書くようです。
    二つ目のフェインベルグによる録音は、フィッシャー、ランドフスカ(チェンバロ)に次ぐ世界で3番目の全曲録音。 晩年の録音ですがまだ録音技術が乏しく、音質は決して満足のいくものではありませんが、なんと言っても強弱の幅が広く表情豊かな解釈で、 聴き手を飽きさせません(人によっては「邪道な解釈」と感じることもあるかもしれませんが)。ちなみにこの全曲録音は録り直しなどをせずに 1発本番だったと伝えられており、それもまた驚異的です。 私がフェインベルグにはまるようになったきっかけは、偶然手に入れた平均律第2巻のLPを聴いたときにその自由な演奏ぶりに感銘を受けたことでした。 感想はまだですが、以上2枚を音盤紹介に追加しました。

  • 演奏会に出演してきました (04/02/23)
    2月21日(土)は、第5回こだわり〜大演奏会 に出演してきました。どちらかというと私は運営側なのですが、細々と演奏もしました。曲目はフェインベルグによる編曲モノで、 ボロディンのノクターン(弦楽四重奏曲 第2番 第3楽章)と、バッハのコラール「ああ、我がもとにとどまりたまえ」 を演奏しました。今回は練習不足で曲の良さを全く伝えられない酷い演奏になってしまいました。。。が、他の出演者の方々のすばらしい演奏の数々が繰り出され、 またたくさんの方にご来場いただき、演奏会そのものは大成功に終えることができました。 というわけで、実はこのページに関しては他にとりたてて更新はしてません。すみません。

  • 曲目解説に譜例追加 (04/02/15)
    先日入手したフェインベルグ編の「ラルゴ」を受けて、 トリオソナタ 第5番 ハ長調 BWV 529の曲目解説を譜例付きで掲載しました。 また、同時期に入手したハロルド・バウアー編の主よ、人の望みの喜びよについて、 譜例と解説を追加しました。

  • フェインベルグ編の「ラルゴ」楽譜到着 (04/02/11)
    待ちに待ったフェインベルグ編の「ラルゴ」(トリオソナタ第5番より)の楽譜が到着しました。 印字の品質は決して良いものではありませんが、長らく絶版となっていたこの傑作が出版譜として入手できたので、大変満足しています。 この曲の曲目解説についても近日中に譜例付きで掲載したいと思います。 フェインベルグの他の作品についても順次出版されていくとのこと、非常に楽しみです。
    また先週には、上記以外にも別のオンラインショップで購入した楽譜が数点到着しました。 プロスタコフ編のトッカータとフーガニ短調「ドリア調」BWV 538、 バウアー編の主よ、人の望みの喜びよ、ピラニ編の「アリオーソ」など。 それぞれ、バッハの音楽の曲目データベースに追加しました。

  • 恥ずかしい修正 (04/02/03)
    先日紹介したクルタークの「《ヤテコク》とJ.S.バッハのトランスクリプションから」ですが、 私が間違えて「ヤテコク」を「ヤコテク」と書いてしまっていました。これはミスタイプではなく、私の思いこみで「ヤコテク」だと 思っていました。外国語表記を見ていて気づいたわけです。というわけで、これだけですが、一応関係するところを修正しました。

  • 比較的珍しいCD購入(バッハ関連は3種類)など (04/02/01)
    ここ2週間の間に店頭やWeb上で購入した3枚のCDについて。
    まずは掲示板で教えていただいた、クルターク(György Kurtág)による連弾のもので、 「《ヤテコク》とJ.S.バッハのトランスクリプションから」。 このCDには彼の代表作の「ヤテコク」の中にバッハの連弾用編曲がところどころ挿入されています。私は「ヤテコク」について 全く知識がないので、ここではバッハの編曲だけ。トリオソナタ1番の編曲以外は緩やかな曲ばかりですが、ピアノならではの、 非常に美しい響きを持つ編曲です。中でも哀悼の曲であるカンタータ106番「神の時は最良の時なり」からのソナティーナには心休まるものがあります。 音盤紹介にも追加しました。また追って感想を書きたいと思います。
    次に、イヴォンヌ・ルフェビュールによるバッハ作品集。トッカータニ長調や半音階的幻想曲とフーガ、パルティータ1番など バッハのオリジナル曲と、ブゾーニやヘスやリストによる編曲、そしてルフェビュール自身による編曲が含まれています。
    もう1枚は、ロシアのピアニスト、アレクサンドル・ゾロタレフによるバッハ編曲集「Alexander Zolotarev, Bach Transcriptions」。 すべてが無伴奏弦楽器曲の編曲で、ブラームス、サンサーンス、ラフ、ラフマニノフによる編曲が収録されています。 中でもラフによる無伴奏チェロ組曲第1番(全曲)の編曲は初めて音として聴きました。 これも感想はまだですが、音盤紹介に追加しました。
    以上、バッハの音楽の曲目データベースにも追加しました。

  • タウジッヒ編トッカータとフーガニ短調、シロティ編の追加など (04/01/24)
    トッカータとフーガニ短調といえば超有名オルガン曲であり、すぐさまBWV 565を 思いうかべるはずです。もちろん、同じニ短調のBWV 538も比較的有名であり、 前者と区別するために記譜上の特徴から「ドリア調」と呼ばれます。 なんでこのような前置きを書いたかというと、Web上のオンラインショップで
    Toccata and Fugue in D Minor (Dorian) Piano Solo. By Johann Sebastian Bach. Arranged by Carl Tausig. Piano Solo (Intermediate to advanced piano arrangements with no lyrics). Size 9x12 inches. 11 pages. Published by Ricordi.
    と売りに出ていたので思わず飛びついたわけです。タウジッヒがドリア調の方も編曲してたのか!?と。 しかし届いたのはBWV 565でした。実は私はタウジッヒ編のBWV 565は 持っていなかったのでちょうど良かったのですが。 すかさず苦情のようなメールを書いたのですが、他のサイトでも同じように「ドリア調」とタイトルについた楽譜が売られており、 出版社・ページ数ともに、届いたBWV 565の方の楽譜と全く同じなのです。 つまり誤って楽譜データベースに登録されてしまっているのでしょう。皆さんも気をつけましょう。 でも、もし「いや、タウジッヒはドリア調もピアノ編曲してる!」という情報をお持ちの方がいれば、ぜひ教えて下さい。 ちなみに苦情のメールに対する返信は1週間経ってまだ来ません。

    気を取り直して・・・他にはアカデミアでシロティの「子供のための編曲、チェロ組曲による4つの練習曲」 を買いました。内容は無伴奏チェロ組曲第3番と第1番からそれぞれ2曲ずつ取り上げられてますが、チェロ独奏の音を左右に 振り分けただけのものです。まあタイトルに「子供のための〜」とあるのでいいのですが(正確には for the young ですが)、 これはバッハの教育用のどの曲目よりも簡単でしょうね。シロティ編はほとんどがフィッシャー社から出ているコレクション譜 に収録されているのですが、この子供用編曲は載ってませんでした(当たり前か?)。
    この日にもう一冊買ったのは、ソーザ編のBWV 903(左手のための)。 曲目解説でも書いた通り私はこの編曲は非常に素晴らしいと思っていたので、正式版を手に入れることが出来て嬉しいです。 まだ残り2冊くらいありましたよ。ちなみに印刷譜ではなく、手書き清書譜です。

    以上、いろいろと書きましたが、それぞれ手に入れたものはバッハの音楽の曲目データベースに追加しました。

  • 曲目データベース数曲追加 (04/01/16)
    以前注文していた、SCHIRMERから出ている「Bach - Collected Transcriptions」が届きました。 前々からあるのは知っていたものの、ブゾーニ編やケンプ編、リスト編など、26曲が含まれており、 ほとんどが出版楽譜で持っている曲ばかりだったので買うのを躊躇してました。 昨年末、ネット上で相場より安いところがあったので注文したわけです。 中には私の持っていなかった、バウアー編のカンタータの編曲や、ブラームス編の プレストなどが手に入ったのでまあ良かったです。ブゾーニ・リスト・ケンプのメジャー編曲が 網羅的に掲載されてますので、これらの楽譜を持っていない方にはお勧めできると思います。 また、上の楽譜とは関係ありませんが、掲示板で話題になったマードックとストラーダルの編曲について、 バッハの音楽の曲目データベースに追加しました。

  • あけましておめでとうございます (04/01/04)
    新年あけましておめでとうございます。このページもまだできたばかりですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年の聴き始めは、アルノンクール指揮のカンタータ 第167番「人よ、神の愛をたたえよ」でした。 この中のコラール「誉めよ、讃えよ」は私の大好きな曲の一つです。 また、年末に注文していたエゴン・ペトリによる「羊たちは安らかに草を食み」の編曲楽譜が届きました。
    さて新年初の更新ですが、バッハの音楽の曲目データベースに 「主よ、人の望みの喜びよ」、「羊たちは安らかに草を食み」と、 どちらも非常に有名な曲の曲目解説を譜例付きで掲載しました。
    その他、いくつか手元にあった楽譜を整理してバッハの音楽の曲目データベースに反映させました。


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