全く話が変わりますが、以前注文していたブゾーニの作品「バッハに基づく2つの対位法的練習曲」
(Breitkopf, Zwei Kontrapunkt-Studien nach J. S. Bach)の楽譜が届きました。1曲目はクラヴィーア曲の中でも
荘重な傑作、幻想曲とフーガ イ短調 BWV904を題材に、潜在的な対位旋律の解説が掲載されています。
そして2曲目は「王の主題によるカノン風変奏曲とフーガ」
(Kanonische Variationen und Fuge aus J. S. Bach's "Musikalisches Opfer"')。
これは「音楽の捧げもの」に収録されている様々なカノンを、解決させた形で並べて変奏曲のように
仕立て上げ、終曲にフーガ・カノニカを配置しています。チェンバロ一台で弾くことは難しいカノンも
ピアノソロで弾けるように編曲されています。玄人好みの名作と言えるでしょう。
クルタークのバッハ編曲集到着、他 (05/06/19)
1年半前に掲示板で教えていただいた、ハンガリーの現代作曲家・
クルタークによるバッハ編曲(連弾)の楽譜を
ようやく見つけました。EMB(Edito Musica Budapest)から出版されている、'TRANSCRIPTIONS from Machant to J.S.Bach'
という曲集に入っています。
以下の譜例は、カンタータ第106番の冒頭の美しいソナティーナ「神の時は最良の時なり」
の連弾譜です。「《ヤテコク》とJ.S.バッハのトランスクリプションから」というCDに
収録されている編曲のうち、トリオソナタは含まれていませんが、逆に他にもたくさんの編曲が収録されています。